遺言とは、遺族に自分の希望通りに財産を相続してもらうために生前に意思表示して
おくもの
です。

しかし、

「うちには大した財産はないから遺言なんて必要ない」

「子供たちはみんな仲が良いし、争いなんてありえない」

「自分たちには子供がいないから、普通に考えれば財産は妻に全部いくだろう」
 

と考えて、遺言の必要性を感じていない方が多いのではないでしょうか。

遺言がない場合、遺産は法律で決められた相続分(以下法定相続分と呼ぶ)で分けることに
なります。相続人同士の話し合いにより、法定相続分とは違う割合で分けることもできますが
あくまで相続人全員が合意すればの話。

実際は一筋縄でいかない場合が多いのです


例えば、子供のいないご夫婦で主な財産が夫名義の家屋と宅地のみだった場合を考えて
みます。
夫が死亡した場合、まず妻が相続人なのは確かなのですが、夫の両親もしくは夫の兄弟姉妹
も相続人となります。
家と宅地は、そのままでは分けられませんね。もしここで法定相続分を主張する相続人が
いたらどうでしょうか。

ここで考えられるのは‥

  ①売却して現金に換えてから分割する。
  ②その家に住み続ける相続人が代償として、現金等を渡す。
  ③共有名義にする。


売却してしまっては今までそこに住んでいた妻の住まいを奪うことになりますし、代わりに
現金を渡すとしても妻が自らの財産を削ってのことになります。
共有名義にすることは、その後の権利移動の際にトラブルの原因となることがあります。


こんな場合、「すべての財産を妻に相続させる」のような内容の遺言があれば、トラブルを
回避できます。遺言の内容は法定相続分よりも優先されるからです。

相続人には最低限の取り分である遺留分の主張が認められるケースもありますが、先ほど
のパターンであれば、遺言をのこすことにより、円満に名義変更を進めることができると思わ
れます。
 

そのほか

  ・ 財産に不動産が多いため、均等に分けることが難しい。

  ・ 相続人ではないお世話になった方へ何かしらの財産を遺したい。

  ・ 事業を営んでいるため、事業用の資産は分散させたくない。

  ・ 農業承継のため、子供ひとりにすべての農地を相続させたい。

  ・ 法定相続分にこだわらず、自分で決めた割合で相続させたい。 

  など、遺言をのこしたほうが良いケースはほかにもたくさんあります。


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